パフィオペディラムの基礎知識

 はじめてパフィオを育てる方へ 

最近は昔と違い、人間の住環境が非常に良くなっているので、交配種の
強健なパフィオは、日がわずかに入るリビングなどで十分育てることができます。
ただし、大半の種は栽培環境等を管理しなければ育成が難しくなります。
そこで、ここではパフィオの基本的な扱いについて簡単にまとめてみました。


 パフィオは中国南部からインド・インドネシアの密林の薄日の
当たる地面や、岩山の窪みにある苔の上などに生えています。
乾季を除き雨が激しく降り、湿度が高く水はけの良い場所に
生えています。最高温度は25〜35℃、最低温度7〜20℃の
比較的冷涼な場所に多く日本の夏は暑すぎ(特に夜間の温度)
冬は寒すぎます。温室があれば育てやすいですが、そのような設備が
なくても工夫次第で育てることが出来ます。
一番重要なのは冬季の管理となります。
・栽培温度
 適温は15〜30℃でこの温度内に保てれば年中育ちます。
10℃以下では生育が鈍くなり、8℃で休眠に入り約5℃まで
耐えますが霜に当てると枯れてしまいます。また、30℃以上でも
生育が鈍くなり、40℃を超えると葉やけを起こし、たやすく枯れて
しまう事もあります。必ず最高最低温度計を使用して、栽培環境の
温度範囲を確認しましょう。特に冬の最低温度を確認しておくことが
重要です。
・水の管理
 洋ランは一般的には乾燥に強いものが多く、数日間水が切れても
すぐに枯れてしまう事はありません。パフィオは水を好むランですが、
通気性が低いと根に悪く、受け皿に水が溜まるような事が続くと、
根が腐ってしまいます。夏の成長期には植え込み材料が乾かない
ようにたっぷりと、春や秋は少し乾きかけてからたっぷりと、冬は栽培
温度が15℃以上あれば春や秋と同様に、10℃を切るようなら
少し乾いてからたっぷりとあげます。
・栽培環境
 パフィオは弱めの光を好みます。4月下旬から10月中旬ぐらい
までは遮光率50%〜75%(50%遮光ネットを2枚重ねると
75%遮光になります)、11月頃から5月初旬ぐらいまでは
遮光率30%〜50%(レースのカーテン1枚が約30%)の環境が
適しています。ただし、遮光していても葉の表面温度が上昇して
葉焼けを起こしてしまう事があるので、常に扇風機で風を送るなど
通風を心がけましょう。
・植え替えについて
 最も多く使用されているのは、軽石類を使用したコンポストです。
これは日向土や軽石(パミス等)をベースにバークなどを混ぜて
用います。他には杉皮(クリプトモス等)やミズゴケが使用されて
います。植え替える際は、前に使用されていた物と同じコンポストを
用いるほうが良いでしょう。一般に2号鉢(口径6cm)〜2.5号鉢
(口径7.5cm)サイズではミズゴケや杉皮、軽石でプラ鉢に
植えられる事が多く、それ以上のサイズでは、ミズゴケは素焼き鉢に、
杉皮や軽石はプラ鉢が用いられています。どのコンポストにも
一長一短があり、栽培条件に合わせて選択されています。
栽培環境や栽培条件は個人ごとに違いますので、自分に
合ったものを選びましょう。

各コンポストの長所と短所
ミズゴケ
植え替え時期:2〜3年
水もちが良いが植え替えに手間がかかる。
杉皮
植え替え時期:1〜2年
通気性が良いが乾きやすく、一旦乾ききってしまうと
水を吸いにくくなる。管理にコツがいる。
軽石
植え替え時期:2〜3年
大粒は乾きやすく、小粒は乾きにくい。バーク等の
混合量によって水もちを調節できる。植え替えが楽。


パフィオは根の本数が少なく、付け根から千切れたり折れたり
しやすいので、植え替える際は注意して丁寧に行いましょう。
植える鉢は大きくしすぎないで一回り大きいぐらいのサイズに
しましょう。一般の植物に比べて小さいぐらいで丁度です。


・肥料について
 現在、多くの趣味家では液体肥料が使われています。洋ラン用
液肥など(使用する濃度に注意するならハイポネックス等がよい)を
3000倍以上に薄めて、週に一度くらい与えますが、夏の高温期や
冬に温度を保てない場合は、与えないほうがよいでしょう。

※上記写真は一部を除きイメージです。

以前は高嶺の花だった洋ランも、近頃は一般的な花になってきました。
豪華な花、個性的な花、かわいい花、香りの良い花など、ちょっとした
工夫で楽しめるようになります。はじめは、「枯らせてしまうかも・・・」と
不安になるので、「花を楽しむだけでも良い」と思えるような手ごろな
価格帯のものから栽培をスタートして、レベルアップを図りましょう。


自分で育てたランが花開くときの喜びは大変良いものです。( ^_^ )



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